柔術の帯は、腰に2周巻いてから、前で「本結び」にします。最初はややこしく感じますが、手順は5つだけです。体験のときは先生が結び方を教えてくれるので、覚えていなくても大丈夫です。
この記事では、いちばん基本の結び方を図で順番に説明し、背中がきれいにそろう結び方、もっとほどけにくい結び方、よくある失敗と直し方をまとめます。
結ぶ前に:上着をきちんと合わせる
道着の上着は、左の襟が上になるように合わせます(着物と同じ「右前」)。帯は上着の上から締めます。上着をゆるく重ねたまま帯を締めると、練習中に帯もゆるみやすくなります。
この記事の図は、どちらの端を動かすかが分かるように、帯の左右を紺と金に色分けしています。
基本の結び方(スタンダード)
いちばんよく使われる結び方です。手早く結べるので、練習中にほどけたときの結び直しにも向いています。
1. 帯の真ん中を、おへその下に当てる
帯の両端をそろえて二つ折りにすると、折り目が帯の真ん中です。ねじれがないかを確かめてから、真ん中をおへその少し下に当て、両端を後ろへ回します。

2. 背中で交差させて、前へ戻す
背中で左右の帯を交差させ、そのまま前へ戻します。これで腰に2周巻けました。帯がねじれていたら、ここで直しておきます。

3. 上になった端を、2枚の下からくぐらせる
前で左右の端を交差させ、上になった端(図の金)を、腰に巻いた2枚の帯の下から上へくぐらせます。引き出すと、上から垂れる「上の端」と、下から垂れる「下の端」ができます。ここで左右の長さがそろうように引いて調整します。

4. 上の端をかぶせて、輪に通す
下の端(図の紺)を横に倒します。このとき帯の面を下へ向けたままにして、ねじらないのがコツです。上の端をその上からかぶせ、下の端の裏を回してから、下の端と結び目のあいだにできた輪に下から通します。

5. 左右に引いて締める
両方の端を左右に引いて締めます。結び目がおへその下の正面で横向きになり、左右の端が同じくらいの長さで垂れていれば完成です。

- 結び目が横向きで、おへその下の正面にある
- 左右の端の長さがそろい、20〜30cmくらい垂れている
- 帯と体のあいだに、指が2本入るくらいのきつさ
よくある失敗と直し方
いちばん多いのは、最後に下の端を上にかぶせてしまい、結び目が縦を向く「縦結び」です。見た目が崩れるうえに、練習中にほどけやすくなります。

| 失敗 | 起きる理由 | 直し方 |
|---|---|---|
| 結び目が縦を向く(縦結び) | 最後に、下の端を上にかぶせた | 上の端を、下の端の上からかぶせて結び直す |
| 結び目の横がねじれる | 下の端を、面を上に向けてすくった | 下の端の面を下へ向けたまま通す |
| 左右の長さが違う | 最初に当てた位置が、真ん中からずれていた | 二つ折りで真ん中を探し直す |
| 練習中にゆるむ | 上着の重ねがゆるい、2枚の下にくぐらせていない | 上着をきちんと重ね、2枚の下を通してから結ぶ |
背中をそろえたいとき:ハリウッド
基本の結び方は、背中で帯が交差します。背中側も1本にきれいにそろえたいときは、「ハリウッド」と呼ばれる結び方があります。少し手間は増えますが、前から見た結び目は基本と同じです。

- 1
端を当てる
帯の端を、腰の横から背中のあたりに当てて押さえます。どこから始めるかは帯の長さで変わるので、最後に左右の端がそろう位置を探します - 2
重ねて2周巻く
反対側の帯を、最初の帯にぴったり重ねるように2周巻きます。背中では交差させません - 3
下からくぐらせる
前に出た端を、巻いた帯すべての下から上へ通します - 4
内側の端を引き出す
最初に当てた端を、いちばん内側から下へ引き出します。これで上の端と下の端ができます - 5
本結びにする
基本と同じく、上の端をかぶせて輪に通し、左右に引いて締めます
もっとほどけにくくしたいとき:スーパーロック
「スーパーロック」は、ハリウッドと同じように巻いたあと、最後に両方の端を、腰に巻いた2枚の帯のあいだに差し込んで留める結び方です。結び目が平らで、スパーリング中にこすれてもゆるみにくくなります。手順が細かいので、覚えたい人は先生に一度見てもらうのがおすすめです。
スタンダード
いちばん手早く結べます。背中で帯が交差します。練習中の結び直しにハリウッド
背中が1本にそろいます。見た目を整えたいときにスーパーロック
両端を帯のあいだに差し込むので、いちばんほどけにくい結び方です。時間があるときに
呼び方は、グレイシー柔術アカデミーのレナー・グレイシーの解説などで使われているものです。道場によって呼び方や細かい手順が違うこともあるので、迷ったら先生のやり方に合わせてください。
帯の長さの目安
IBJJF(国際ブラジリアン柔術連盟)の服装の規定では、帯は幅4〜5cmで、上着の上から腰に2周巻き、上着が開かないように結ぶこと、結んだあとの両端がそれぞれ20〜30cmになることが決められています。練習でもこの長さが目安です。
端が長すぎたり短すぎたりする帯は、試合に出る前に買い替えを考えましょう。道着のサイズの見方は柔術着の選び方にまとめています。
練習中に帯がほどけたら
スパーリング中に帯がほどけたら、相手に伝えていったん止まり、結び直してから続けます。すぐに結び直せるように、まずは手早いスタンダードを覚えておくと安心です。
よくある質問
体験のときも、自分で結ぶ必要がありますか?
最初から結べなくて大丈夫です。道着の着方と帯の結び方は、分からなければその場で先生が教えてくれます。当日の流れは柔術体験の服装・持ち物と当日の流れにまとめています。
帯は洗ってもいいですか?
帯も汗を吸うので、洗濯表示を確かめたうえで、道着と同じように洗ってよく乾かしましょう。洗い方と乾かし方は柔術着の洗濯・縮み・乾かし方にまとめています。
子どもも同じ結び方ですか?
同じです。最初は保護者の方が手伝っても構いません。慣れてきたら、自分で結べるように練習しましょう。キッズの体験の準備はキッズ柔術の体験準備を見てください。